10月8日 雨のち曇り
15年ぶりの今回の個展。明日、いよいよ搬入です。
新旧合わせて40点余りになりました。
新作100㎝のオールビスク3体、75㎝のオールビスク2体の他
大好きなカメオをビスクで仕上げた“ビスクカメオ”のレリーフ数点など
人形だけではなく、レリーフの面白さも見て頂けるのではないかと思っています。
作品集に載せている「カオス」や与謝野晶子の歌からイメージした、イチョウを擬人化した
「金色の舞」の他、信楽の土で作った即興のレリーフ(手足、横顔)等々・・・・・
ビスクカメオ
金色の舞
信楽のレリーフ
因みに、信楽のレリーフは・・・・・
今、NHK朝ドラで放映中の「スカーレット」の撮影現場となっている
のぼり窯で有名な窯元さん(宗陶苑様)で25年程前に作ったものなのです。
粘土だけではなく、焼き物もしたくて、旦那様の友人のご親戚のところでお世話になりました。
朝ドラを見てびっくりです!
懐かし~い!!
工房では陶工の方の邪魔にならぬよう、隅っこでひとり黙々と作っていました。
最初に“菊練り”を教わった時、
無知な私は「焼き物は、窯の温度や状態によって焼き上がりが変わってしまい、
偶然に左右されるのですね~」と生意気にも、知ったような事を言ったのです。
すると・・・・
「偶然を必然にするのがプロなんや!!」と一言・・・
私は自分の未熟さを恥じました。
職人魂の神髄に触れ、今でも忘れることのできない大切な“金言”として心に刻んでいます。
僅か数か月でしたが、貴重な経験をさせて頂きました。
物を作るという事は、自分自身を作っていく事なのかも知れませんね。
35年を振り返り、懐かしい人形達を梱包しながら、そう思いました。
教室を閉めて7年余り。果たしてどれくらいの方にご来場いただけるか全く予想が付きませんが
人形を通して、素敵な出会いがありますよう心から願っています。